奈良・京都・大阪の県境、京奈和自動車道から別れ、木津川に沿って東に遡ると加茂町に入る。海住山の中腹にある海住山寺(かいじゅうせんじ)は、軽自動車がやっと通れる急な山道を登らなければならない。
訪ねる人も少なく静寂そのものの境内であった。五重塔は、総高17・7メートルで五重塔としては小ぶりで、引き締まった佇まいと感じた。初重の裳階が吹放しになっているのが珍しい。境内から見下ろすと、眼下に山城の国の雄大な風景が広がっている。
写真:海住山寺五重塔 03年8月15日に訪れた時に撮影
建立年代 1214年(鎌倉時代初期)
三間五重塔婆 初重裳階付(銅板葺) 屋根 本瓦葺
所在 京都府相楽郡加茂町例幣(そうらくぐんかもちょうれいへい)
海住山寺の山門・眼下に広がる山城平野