薬師寺 三重塔(東塔)
外観は「6重の塔」に見える大変珍しい形をした塔です。1・3・5重目に見える屋根は「裳階・もこし」といわれるものです。三重塔としては最も高く34.1メートルあります。各重に設けられた「裳階」によって外観がリズミカルに見える。その美しさが、「凍れる音楽」と称えられてきた。
薬師寺は、金堂を正面に、その斜め前左右に東塔、西塔と二つの塔が並び立つ伽藍配置(薬師寺式)であった。金堂、西塔ともに大火や兵火で焼失したが、近年創建当時の様式で再建された。
なお、自分で撮影した「東塔の写真」が、すぐに引き出せず、やむなく「日本の国宝」から拝借しました。
写真:薬師寺三重塔(週刊朝日百科「日本の国宝」1997年3月23日付005号より)
裳階は、法隆寺五重塔や薬師寺三重塔(薬師寺では各層)など多くの塔にある。塔の四面に、幅1間につけた庇状の構造物。 塔本体の構造に直接かかわらない部分。
制作年代 8世紀前半(天平2年 730年)
三間三重塔婆 各重裳階付
屋根 本瓦葺
所在 奈良市西ノ京町457
再建なった「西塔」と私 95年8月
「東塔」からみた「西塔」と「金堂」