法隆寺には、奈良時代の建築様式を代表する五重塔、金堂をはじめ各時代の建築様式を示す国宝建築物が多数残されている。
五重塔は、金堂とともに世界最古の木造建築物である。
木造建築物は、落雷、兵火、失火により焼失する可能性が大きい。なのに今日まで健在である。
この地方を何度か襲った大地震にも倒壊しなかった。建築技術力の高さとともに、その部材である檜(ヒノキ)のもつ“しなやかさ”と“強靭さ”に驚かされる。
1300年の長きにわたって存続したことは奇跡的といってよいのではないか。
守り抜いてきた人々の熱意に敬服する。
私の「古建築の研究」と「国宝の塔めぐり」の原点は、法隆寺五重塔にある。そうした理由で、法隆寺および五重塔には、何回となく訪れている。
写真:2003年8月15日に訪れた時に撮影
法隆寺五重塔
制作年代 7世紀後期?8世紀初期
三間五重塔婆 初重裳階付
屋根 本瓦葺 裳階 板葺
所在 奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1?1
西側(回廊外)からみた五重塔